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『リトルホープ』考察#2 Little Hopeの謎を解く

前回は殆どストーリー概要で終わってしまいましたので、今回はきちんと考察記事。ただし私なりの考察です。あくまで私が感じた事や予想ですので参考程度に見て頂けると幸いです。

では順を追って考察して行きます。

超ネタバレ注意!

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『LITTLE HOPE(リトルホープ)』の謎と考察

Q.何故初老のアンソニー(バスの運転手)は突然現実逃避した?

アンソニーは本来通る予定の道ではなく警察官にバスを迂回させるよう言われ落ち着かない様子でリトルホープを通って行くことになりますが、その時点でトラウマが発動し幻覚が見え、横転し怪我をした際に完全に妄想の世界に入ってしまったのではないかと思います。ずっと家族を救えなかったこと、自分だけ生き残ってしまったこと、やかんをかけっぱなしだった悔いをあの年齢まで抱えつづけている間に、頭の中で登場人物は家族の顔である別の世界の物語を作っていたのかもしれません。
初見ではただ薄気味悪い森のほうに行かされて不安がっている運転手だと思いましたが、動揺したのはそういうわけだったのかとプレイ後にわかります。

Q.何故”大学の仲間達”という設定で家族と同じ顔の人物達を作り上げた?

開発的に都合の良い設定では これは本当に私の勝手な想像ですが、アンソニーはあんな事があった後楽しい学生時代を過ごせなかったかもしれません。

選択の分岐にもよりますが全員生存エンドを前提とするなら、父と母に似た教授ジョンと社会人学生アンジェラはツンケンしつつも互いを思い合う良い2人に。兄と姉に似た大学生のダニエルとテイラーは良いカップルに。妹メアリーに似た謎の少女はメーガンよりも目立つ赤いベストを着ており小綺麗に見えます。
始めのほうではいち早く逃げたりとチキンな態度だったジョンも次第に逞しく生徒達を守り、偏屈おばさん気味だったアンジェラも最年長として冷静な態度を示しながら皆を思いやる頼もしいおばさまとなりました。

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最初は教授と特別仲の良くない生徒達で距離感や衝突があったにも関わらず、次第に協力し助け合い、(選択肢によっては仲が悪いままバッドエンドで終わるかもしれませんが)悪魔を退治し、皆で生還し喜びを分かち合い、アンドリュー(アンソニー)は「自分を責めないで」と励ましの言葉をかけられています。ただそれはアンソニーが欲しかった言葉であり、現実ではたった一人で妄想と共にいただけなので、結局は自分で自分を許すよう言い聞かせ、自分自身で克服したということになります。ただ一人実際に「許し」の言葉をかけてくれたのはヴィンセントです(ただし選択肢によりヴィンセントへの態度が悪いとさらにきつい言葉を浴びせられます)。

というわけで、大学生パートはアンソニーの『願望』が詰まっていたと私は考えます。そしてアンソニーの心の傷をどう「解放」するかはプレイヤーの判断に委ねられています。

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私がそう感じたきっかけは、”ダニエルを救った”実績を解除した時でした。つい助け合って逃げようとしてしまい初見プレイではジョン以外救いを求める選択肢を選んでいましたが、全キャラを通じて「私(俺)は良いから逃げろ(相手に安心感を与える)」を選ぶことで良好な関係へと向かいます。これはアンソニーの「皆を救えなかった」という思いから解放するためだと思いました。

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Q.メーガンは養子?他のきょうだいは?

ジェームズの台詞に「本当の子だったらこんなことにはなっていない」とあるので、養子ではないかと思いました。また、アンソニー、ターニャ、デニスと全員あまりにも顔が似ていないので全員養子もしくは誰かだけ実子かもしれませんがその辺の設定は明かされていません

Q.何故アンソニーの作り上げた”大学の仲間達”で、兄に似たデニスと姉に似たテイラーが恋人同士役?

海外プレイヤーの意見で「兄と姉に似た2人がカップルなのはおかしくないか?近親的なソレを連想させる」という意見を見て、私はその発想が全くなかったので逆に気付かされました。大学生パートではあくまで「似た他人達」という設定なので、近親的などうのこうのという発想は感じられません。また、まだ交際を公にできない恋人未満のような関係を匂わせています。ただそういう目で見るとしたら、ダニエルの「アンジェラ(母アン似)には感づかれてるぞ(原文ママ)」という台詞があり、1972年のリビングでのデニスの会話にターニャの彼氏を良く思っていない場面があります。

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もしも養子で血縁関係がなかったのなら、デニスはターニャを好きなのかな?というアンソニーの考えがあったのかもしれません。ターニャはデニスにそっけないので、あるとしたらデニスの片思いだと感じます。大学生ver.でもダニエルのほうがテイラーに惚れている感じがします。

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Q.何故17世紀の魔女裁判の世界が出てきた?

LITTLE HOPEの町には魔女裁判の歴史があり、アンソニーの家にも魔女に関する本があり知識としてあったからだと思います。

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また、バスの運転手アンソニーは『THE WILD MAGIC』という魔術に関する本を持っています。

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魔女達の処刑方法が家族を失った形と似ていたため重なった事もあったのではないかと。アンドリューのターンで出てくる博物館は現実のリトルホープの町にあったものかどうかですが、ターニャのターンで出てくる土産物っぽいフィギュアから、実際にあったのだと思います。しかもこのフィギュアは部屋の配置からしてアンソニーの物のように見えます。

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Q.メーガンは母親アンを浴室に閉じ込め、デニスの脚立を倒し、ターニャがいるバルコニーの鍵を閉めた?

プレイヤーはまずこの作品を「魔女絡みで少女が関係している?」といった先入観を持っていると思います(というかそれが開発の狙いというか)。しかしそれらをメーガンが行っている姿は一切描かれていません。メーガンが鍵を手に浴室の方を見るシーンがありますが、その鍵は時計の鍵と酷似しています。

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脚立は単にバランスを崩しただけでデニスが勝手にメーガンの仕業と思っただけ。ターニャのバルコニーの扉を閉めたかどうかは疑問が残ります。実際ターニャに開けろと言われても部屋から離れていますが、それは火事が起こる前で、ちょっとしたイタズラだったのかもしれません。炎があがった後にメーガンが階段をあがっていったのは、もしかしたらターニャの扉を開けに行ったのかもしれません。そして母親のアンを助けに行こうとしたのかもしれません。
扉が開かない理由の一つに、最初にターニャが家の玄関が開かなくて困っているシーンがあることから、家が古く雪も降っており凍るなどし、そこかしこの戸が開かなくなることがそれまでにもあったと思われます。

Q.悲劇の原因はメーガンが置いた人形では?

メーガンが人形をコンロの横に置く行動をしているシーンはないものの、置いてあった人形は直前までメーガンが持っていた物であり、その頃アンソニーは外にいました。ただメーガンはメーガンの心に住む謎の存在の声に従ってそれをしたように描かれています。この謎の黒い存在ですが、いかにも魔女風ではありますがこれは牧師だと思われます。よく見ると黒い長いローブではなく上下が分かれており牧師の服とよく似ています。メーガンと牧師の関係については次回の記事に書きます。

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長くなりましたので今回はこの辺で。今回はストーリー記事における画像1と画像2の世界の謎を重点的に書きました。

考察#3に続きます。

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